曲全体(あるいはある程度の長さを持った曲の部分・・・、16小節とか32小節とか、64小節とか)がひとつのキーで進行している場合、1種類のスケールでフレージングしていく奏法がモーダルアプローチです。これに対して、1~2小節単位でコードが変わり、そのコード進行に応じて、音を選択しフレージングしていく奏法をコーダルアプローチと呼びます。
バップ以降のジャズの演奏スタイルの主流はコーダルアプローチでした。一時期、モードという演奏スタイルが流行り、ジャズ界にモーダルなアプローチが生まれました。その後、モーダルなアプローチはジャズロックやフュージョンの世界で主流となり、結局はロックやファンクのアプローチと何が違うの? 一緒じゃん、ていうのが今の時代の捉え方でしょう。1コードファンクをブルーススケール1本やドリアン1本で心行くまで吹きまくる、つまりそういうことです。
ここにコンテンポラリー・サクソフォーン奏者にとっての一番のニーズがあると思います。チャーリー・パーカーみたいなコーダルなアプローチはその理論的な解説を聞いたときに、「たぶんできねえや」と思うかもしれませんが、「別にパーカーはできなくてもいいから、キャンディ・ダルファーみたいに自由自在に気持ちよく吹きたい」、こう思う人は多いはずです。
そこを攻略することに力を結集することこそが、コンテンポラリー・サクソフォーンの鍵となるでしょう。
東京都墨田区錦糸町のサックス教室東京都のジャズ音楽教室
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